2012年6月8日金曜日

CUT


またまた、邦画か・・・

なんて、思ってましたけど、実は監督はイランが誇る名匠アミール・ナデリ監督でした。監督は、ジョン・カサヴェテスの最後の作品『Love Streams 』にスタッフとして参加していたそうなのです。

カサヴェテスと言えば『グロリア』が好きな私は、ナデリ監督になんだか親しみを感じるのです。なんとなくw

そんな監督に「お前はおれと一緒に映画を作る運命にある」と口説かれたと言う西島秀俊の演技が圧巻、それに映画のために極限まで削ぎ落とした美しい肉体に惚れぼれ。

私の中で、新たな役者馬鹿の誕生です。



高崎映画祭主演男優賞を受賞しただけはある、迫真の演技です。日本映画プロフェッショナル大賞も受賞されてるようですが、地元の群馬の高崎映画祭主演男優賞の方を重視します。

西島秀俊の他に、常磐貴子、笹野高史、菅田俊、でんでんが、全面には出てこないけど
西島秀俊を良く引き立たせてる様に思いました。

でんでん・・・あの映画から怪優となりましたね。w

映画の為に死ねというサブタイトルと、ポスターの西島秀俊のボロボロっぷりがどうつながるか?予告すら観ないで本作を観た私は、想像と全く違う方向に話は進み度肝を抜かれましたが、非常に楽しめました。残酷?なシーンだけど・・・西島秀俊の演技が凄過ぎて残酷とは思わず観れました。

映画を撮るために兄に資金を工面してもらっていた主人公が、その兄が殺され、残された借金を返済する手段として、殴られ屋になるという流れなんですけどね。
美しいのです。


映画の中で主人公が叫ぶ、『シネコンで流れている商業主義映画では無く本当の映画を見てください!』は、監督の言葉なのでしょうかね!?商業主義映画も映画だと私は思いますが、彼の叫ぶ本当の映画を観たい私でもあります。

ただ、田舎に住んでいると、商業主義の映画しかみるところがないんですよね。
これは、『サウダージ』の舞台挨拶を見た際に、富田監督もおっしゃっていたことです。

群馬離れなければよかった・・・w
栃木にも、ミニシアターを作ろうぜ!

借金返済の最終日に死ぬか?完済するか?で、100発殴られる事を決断する主人公が殴られる度に画面に現れる映画、これは、監督の好きな映画なのか?

無音 好きです。

『CUT』監督の別の作品を観たくなる1本でした。


鑑賞場所 自宅 DVD

点数80点

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